そっと私の胸元に聖の手が当たる。
ドキドキと聖の手の冷たさで思いっきり目を瞑る私。
「これ、付けてくれてんだ。」
「……ほぇ?」
目を開けて自分の胸元を見ると聖がこの前くれたネックレスが光によってキラキラと反射して光っている。
勿論、それは聖が星のところを持って斜めに動かしているからなんだけどね。
「付けて来ないほうがよかった?」
「いや、嬉しかっただけだから。」
さっきより顔を赤くして聖は窓の外にある空を眺めた。
聖は…
聖は私があげた十字架のを着けてくれてるの?
そっと、聖の首元にチェーンがあるか見てみる。
無い。
チェーンがない。
聖、してくれないんだ。
私、毎日着けているのに。
「聖は、着けてないの??」


