空唄 ~君に贈る愛のうた~

「へっ?」


きょとんとした、そんな遥を見てもっと笑いが止まらなくなった。

まさかそんな真面目に受け取るとは思わなかったし(笑)

そんな花音をみて


「花音……笑いすぎ」


はぶてて、ふくれ面の遥がなんだか可愛くてどうしても笑いを堪えられない。

むすーっと軽く睨む遥に気づいて、やっと笑いをおさめ遥の方へと向き直る。

そして、わざとらしく咳払いをして


「ごめんね?」

「いいよ」

「早っ(笑)」

「怒ってないもん」

「あっ、そーなの?」

「うん。それに」


遥が続きを言いかけた途端、街に6:00を知らせる音楽が鳴り響いた。

そのあまりの急さに


「びっくりしたぁ~」

「うん。確かに」


二人で顔を見合わせくすくすと笑う。


―なんで遥となら、こんなに落ち着けるんだろう……?