学校ではいつも敬語なのに。

「いいんだよ、どうせ俺ら二人だけしかい
ねぇーんだから」

「そ、そうだよね」

 あたしは何故か2人だけという言葉にド
キドキした。

 何だろうこのドキドキは・・・。

「ひ、光君文化祭の話しよ」

「ああ、そうだな」

 何で?何であたしこんなにドキドキして
るの!?

 あたし最近どうしちゃったんだろう?

「ひ・・・ひめ、姫野!聞いてんのか」

「へ?あ、ごめん!?」

 考え事をしていて気づかなかった。

「顔が・・・」

 光ちゃんの顔があたしの目の前にあった。

「近い!!きゃっ!」

 あたしは驚きのあまり後ろに椅子ごと倒
れた。

 と、思ったけどあたしの手を光ちゃんが
引っ張ってくれたので倒れなかった。

「ありがとう、光ちゃん」

「ほんとお前ってドジ」

 そんなことも思ってたんだ・・・。
結構ショック。

 でも光ちゃんが助けてくれたおかげで倒
れずにすんだからそれぐらいは許そう←上
から目線。

 あれ?光ちゃんがあたしの手を引っ張っ
てくれたから助かった=手を握ってる・・
・!!手握ってる!!

 あたしは自分の手を見ると光ちゃんはま
だあたしの手を握っていた。

 あたしの顔はみるみる赤くなった。

「ひ、光ちゃん・・・手・・・」