《美里サイド》
「だって2人が居るじゃないですか」

 光は笑顔で言った。

 かっ、かっこいい。いやいや何こんな恥
ずかしい事思ってんのあたし!つうか光は
今女装してんだからかっこいいじゃないし!

「美里どうしたの?顔赤いよ」

「だ、大丈夫だから!」

 あたし最近おかしい。

「そろそろお昼休み終わるから戻る?」

「そうですね戻りましょうか」

 そしてあたし達は教室に戻った。

 午後の授業は全然聞いていなかった。

 いや、聞いていなかったんじゃなくて聞
くことができなかったんだ。

 あたしはずっと光のことを考えていた。

「美里~!」

「・・・・」

「美里!?」

「!!な、なに!?」

「どうしたの?そういえばお昼休みのとき
から変だったよね」

「大丈夫だって!」

 みやびと話をするとあたしはすべて見透
かされそうな気がした。