あたしは全然眠れなかった。

 さっきの光景を思い出すと胸が痛んだ。

 けどあたしは知らない間に眠っていた。

「ひめ・・・ひめの、姫野!」

「あれ?光君?どうしたの?」

「学校行くぞ!」

 学校?そうか今日学校かー。早く準備し
ないと!!

「うん、すぐ準備するから!」

「みやび起きたー?」

「起きたよー!」
 
 やっぱあたしって朝苦手なんだなー。

 10分後。

「準備完了!」

「そんなこと言ってないで行くよ」

「は~い」

 あたしはテーブルの上にあったパンを見
つけてそれを口にくわえながら学校へと向
かった。

「みやび、あんたいつの間にパン食べてた
の!?」

「ふぁっき」

「やっぱり・・・」

 このパン食べちゃだめだったのかな?

「それ明日あたしが食べようとしてたパン
なんだけど」

「えっ!ごめん」

「いいよ」

「ほんとごめんね」