美里で良かった。

「まーまー、とりあえずおかえり」

「ただいま」

 今の話聞こえてえーよな。

「2人で何か話してたの?」

「うん」

「何の話してたの?」

 こいつ絶対こたえられない。

「えっとねー・・・」

 やっぱり。しょうがねーな。

「夜飯何がいいって話」

「そうそう」

「ふーん、そうなんだー」

 俺はかなりあせってた。

「あっそういえば美里って光ちゃんの他に
幼馴染がいて、しかもその幼馴染の人は婚
約者なんだって!すごいよね!」

 美里嘘ついたな。絶対俺のことだ。

「へぇー」

「でも美里はその人と婚約するの嫌なんだ
ってー」

 知ってる。でも一応聞くか。

「何で?」

「それはね~」

 姫野が言いかけたとき美里が姫野の口を
塞いだ。

「みやび!余計なこと言わないの!」

「ひょめんみひゃとー」

 口を塞がれているから何言ってるか分か
んねー。