「だったらさぁー!光ちゃんは一体何者な
の!?美里!」

「え?そっそれは・・・」

 あやしい。

「美里!今度こそはっきりしてもらうよ!
何隠してるの!?」

「なっ何も隠してないって」

 思いっきり動揺してるし。

「嘘言わないで」

 いつもと反対の立場になってる気がする。

「ごめん!みやび」

 そう言って美里は走って行ってしまった。

「ちょっと待ってよ美里!」

 逃げられたー。



《美里サイド》
「嘘言わないで」

 まずい、このままじゃやばい気がする。

 もう、逃げるしかない!

「ごめん!みやび」

「ちょっと待ってよ美里!」

 そう言ってるみやびを無視してあたしは
全力疾走で寮に戻った。

 自分の部屋の前に着き勢い良くドアを開
けた。

「はぁーはぁーはぁー」

 疲れた~。

「どうかしたのか?」

「みやびがさぁー」

 あたしが言いあけてるのに光が最初に言
ってしまった。

「あのことか!?」

「うん。つうか光!あんた最後まで人の話
を聞きなさいよ!」

「ああ、悪い」

 こいつ絶対悪いと思ってないな。

「それでどうすんの?」

「何が?」

「みやびの事!」

「いいんじゃない?」

 それでいいのかお前は。

「それじゃー言ってもいいんだね」

「はっ?それはダメに決まってんじゃん!」

 今、いいんじゃない?って言ったくせに。

「嘘ですよーだ」

「何だよ!心臓に悪いだろうが」

 そんなにあたしが嫌なの?