「あたしら、ちょっとだけ叱ってたの」 葵はそう言いながら、唯ちゃんに制服を返した。 「ふーん……やっぱり」 唯ちゃんは私に軽蔑の眼差しを向ける。 私には、それが耐えられなかった。 無言でその場を立ち去ろうとすると、唯ちゃんが私を止めた。 「どこ行くの?」 その言葉を私は無視して、歩きだした。