「ねぇ、雄祐。」 「ん?どした?」 珍しく暗い莉緒の姿を見て、少し心配になった。 「行こ。」 行こっていうのは、非常階段の最上階のこと。 俺は黙って、莉緒について行った。 その後ろ姿は、どこか寂しげだった。