ガラガラッ!
「中津!永石!」
授業中なのにそんな堂々と‥。
その勇気は、どこから来るんでしょうか‥?
「冬樹、今授業中だぞ!阿宮も!」
「わかってます。ぢゃ一言だけ。」
「中津ごめんな。勘違いさせるようなこと言って。でも俺やっぱ莉緒が好きなんだわ。コイツぢゃないと、無理だし、コイツだけが好きなんだ。わりぃ。だから中津もさ、坂野と上手くやってけよ。」
冬樹は、優しく笑った。
その冬樹とは裏腹に、あたしの頬にはまた、涙が伝った。
「ほんっとに。泣き虫莉緒ちゃんは、俺にしか扱えないわ。」
そう言って、ポンポンと頭を撫でた。
暖かい手で‥。


