「あ、そーだ!!テストどうだった?欠点なかったら、笑美の行きたいとこ連れてってやるって約束したろ?」


「え?あー…」


点数はよくないけど、欠点は一つもなかった。

でも、今これ以上二人でいたら、せっかく作った壁を壊してしまいそうで怖い。


「ごめん。一個だけダメだったー」


「まじで!?やっぱり俺のせい!?」


「なわけないでしょ!!でもしばらくは追試の勉強しなくちゃいけないんだよね…」


”だから遊べない”って遠回しに龍くんに訴える。


遊びたいけど、今はまだ遊べない。


「……しゃーねーな。じゃあ暇になったら連絡して」


いつも通り笑って言う龍くん。


心のどこかで、それでも遊ぼうって誘ってくれるのを期待してた…。

だってきっと、強引に誘われたら断れない。


龍くんにとってあたしと遊べないことは、そんなに重要なことじゃないんだね。


分かってるくせに、一々胸に針が食い込む。

心が痛いって叫んでる。