「はぁー…疲れた」


会話がないままだったけど、ノートを無事に届けることができた。

流石にお礼言うべきだよね…?


「け、慶太が手伝ってくれるとか…今日は雪が降るかもねっ」


ギャー!!

あたしの口のアホー!!


「は?今、真夏だっつの。バカかお前」


ほんとバカだよね…。

言い返す言葉もないよ。


「つーか、こんな重い物一人で運ぼうとすんな。かわいくなくても、一応女なんだから」


「ムッ…かわいくなくて悪かったねっ」


「一々キレんなよ。意味分かってねーだろ?俺を頼れつってんの」


ドキッ

慶太のくせに!!カッコ付けすぎだから!!


「あ、ありがとう…!!」


それだけ叫んで、急いで部屋を飛び出した。

もうあの空気に堪えらんないんだもん!!


「ふっ…まじで雪降るかもな」