好きになった方が負け

適当に自分の言葉と気持ちをごまかした。


けど目は合わせられないから、龍くんが今どんな表情してるのかなって不安になる。


「……いーよ。ハッキングの仕方まで教えてやる」


「えぇ!?」


驚いて顔を上げると、ニッて悪戯っ子みたいな笑顔であたしを見てた。


「ハッキングって犯罪なんじゃ…!?てゆーか、そんなのできるの!?」


「えー?俺の会社の人、できる人結構いるよ」


な、なんて危険な会社!!

……とか思いつつ、ハッキングがイマイチ何なのかはよく分かんない。


「笑美、今何か悩んでんだろ?残念だけど人の心にはハッキングできないから、言いたくなったら直接言って」


そしてまた、いつものようにニコッと笑った。


「ぷ…っ、あはは!!」


あたしが悩んでることはバレてる上に、龍くんに話すこと前提な言い方じゃんっ。