「かんぱーい」


龍くんの烏龍茶と、あたしのグレープフルーツジュースのグラスが高い音を立てた。


「あー!!冷たくて最高!!ビールだったらもっとよかったけどっ」


車できてるから今日は飲めないけど、いつか酔っ払った龍くんも見てみたいな。

あ、甘えてきたりして…!!


「おーい。笑美?」


は…っ!!

ヤバ…一瞬異世界に飛んでた。


「そういえば話があるって言ってたよな?」


いきなりきた…!!

うん…言わなきゃだよね。


「……あたしね、慶太と別れた」


素直になるって決めたから、もう隠し事もしたくない。

ありのままのあたしを知って欲しいの。


「は…?」


ポカンと目も口も開けて動かなくなった龍くん。