「やっと神風が戻ってきたー!!」

次の日、西条や他の部員は神風の周りに集まっていた。…相変わらず、あいつの周りには人が集まってる。


「あ…俺ブルペン行ってくるわ。」

「俺も行く!!」


しばらくして西条と神風はブルペンに入ってきた。その後に結城苓那も…。

「悠弥、あたしの球受けて。西条くんは彼…永谷くんの」


人に指図されんの、すげー嫌なんだけど…。

そう思いながらも渋々西条の前に立つ。


「ちぇっ。なんでお前なんだよ~。俺は結城先生が良かったのに…」

「俺のセリフだ。…行くぞ。」


軽めにボールを投げる。スピードはそこそこ出ているはずなのに、なぜか気持ちが乗ってこない。



それに比べ、俺の横で投げている結城苓那からは心地良い音が聞こえてきた。