「これでわかったか?オレは悠弥の事を必要としてる。必要なんだよ、お前が」
「東…」
「なんかあるならこうやって言えばいい。オレは悠弥の笑顔が見たいんだよ」
オレの気持ち、届いたか?
初めて、本音を言った。でもこうでもしないと悠弥を失いそうで…怖かった。
「あと、今年の一年は大和も含めて結構やるぞ?お前自身が春までにレギュラー取れなかったら、甲子園行けねえよ」
「わかってる。」
「それと、お前はもう有名だから」
そう言ってさっきまで大和と見ていた雑誌を渡した。
そこには、
『女子も甲子園出場へ。第一号はドラフト一位指名、渋谷颯太選手の彼女、結城苓那のインタビュー』
という大きな見出しで結城苓那に関する記事が載っていた。


