学ランをベンチに脱ぎ捨てる。すると神風は、すでにメダルを入れて打ち始めていた。
カキーン、カキーンと快音が響く。
こいつ…バッティングいいな。
初めて他人に凄いと思った。
手首が軟らかいせいもあり、女なのに打球が良く飛ぶ。打ってるのは120キロのボールだ。普通こんなに飛ばせないだろ。
打ち終わるのを見て、オレはプロの変化球のところで打ち始めた。カーブ、フォークが自在に飛んでくる。
「永谷。」
「ん?」
打っている最中、突然神風の声が聞こえてきた。
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