海の少女と空の少年


「盗まれたのは6日前の昼だ。
気付いた時には『結晶』も犯人も姿を消してた。」


「ちょっと待ってよ。『結晶』みたいな大事な物が、何で盗まれたりするの?」

シオンは呆れたという様にため息をついた。


現にシーエイムは『結晶』を護るために、神殿を建てて安置している。
加えて、街で一番力の強い者を『ガーディアン』として防備に当たらせているのだ。
『結晶』が盗まれるなんて、考えられない。


「普通はちゃんと『結晶』を護る人を付けるもんでしょ?」


「『ガーディアン』のことか…。
それなら俺の町にもいるさ。」


「そうなの?
全く…どんな仕事の仕方してるのよ、その人。」

シオンは、多少軽蔑の気持ちを込めて言った。


「そうだな。」

カイトは頷いた。

「俺、ガーディアンとしての仕事はちゃんとしてたんだけどな。
……見事にハメられたんだ。気付いた時には、俺が犯人にされてたよ。」

と言って苦笑した。

驚いて見つめるシオンを目で制し、続ける。