「良い匂いだね」



「そう?............
  僕、ケーキなんて嫌いだ」


彼は眉をひそめて言う。


「えー?」

「なんでぇー!?」

「とってもおいしいのに!!」



「だって僕、毎日ケーキなんだよ!?」

「今日だって...誕生日なのに
 きっとまた売れ残りのケーキなんだっ」


泣きそうな顔の君。


寂しいんだね、


きっと。