キキィィ・・・

奇妙な音をたてて扉がひらく


スゥーっとこちらに流れ込む風が
妙に心地いい。


体で感じる屋上の空気は
なんともしんみりとしていて
なんだか寂しさをあおってくる


深夜の屋上に鍵がかかっていない
病院も今時珍しいものだ。


裸足のまま立ち尽くしていた私の体を
冷たいコンクリートが
足先から浸食する様に冷やす


深く深呼吸をする。


そしてその建物の端の方へと歩みよる。


ヒュォォオオ........


フェンスの隙間を風が通る音がした