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「頑張ってね」

否が応でも、もうしばらくすれば、私もハルナも社会と向き合わなければならない。
仕事をして税金を納めて、この社会の歯車として立派に機能しなくてはならない頃合いが来るのだ。
まぁハルナは分からないが。
「結婚するー」とか言って、ユウと一緒になって家庭に入るかもしれない。
でもそうであれ、いずれ子供も作るだろうし、……いや、ハルナの事だから「痛いの無理」とか文句を言って作らない可能性も無いとは言い難い。
うーん。
ハルナじゃないけど……考えるのはやめておこう。





次の日、ハルナの仕事ぶりを眺めに行った。
つくづく自分てば過保護だなぁと実感する。

「いらっしゃいま……あ、高橋」

制服はなかなか様になっていた。まだ入りたてだからか、隣にぴったりイケメンの店員がついていたけど。
私の顔を見るなり、ハルナは面白くなさそうな顔をした。