いつもの屋上に 居た。



 何も言わないで立っていると、亜々人が振り返る。



 一瞬私を見て、哀しそうに眉を歪ましてから…、笑う。





 あぁ……私は、亜々人にまで無理矢理笑わせてたのか。無理をさせてたのか。





「…亜々人」



「ん?」





 それでも優しく笑ってくれるから、胸が痛んだ。



 これが、恋なんだ…。

 
 罪悪感だけじゃない、愛しさにも身が焦げる。





 …知哉ちゃんとは違うんだ………。







「好き」