私は……




「やっぱり亜々人が好き」




 涙でグショグショの目で、笑う。


 目を細めたら、涙が何筋も頬を濡らした。





「……知ってる」





 目の前の知哉ちゃんも微笑んで、温かく笑う。



 そこに、お父様の面影を感じる。





「……私ね、お父様が好きだった。裏切られても好きだった」




「そりゃそうだよ。家族なんだから」