亜々人とクラスが違って良かったと、何度も思った。



　だって毎日毎日授業中あの指に欲情してたら堪んない。


　授業どころじゃないしね…



　でもそれと同時に傍に居たいっていう感情も出て来て。




「はぁ…」




　私の浅い溜息に、隣の席に座っていた知哉ちゃんが不思議そうな顔をする。




「どうしたー？可愛が溜息とか珍しい気がするけど」



　最初は興味の入り混じった顔だったけど、私に元気が無かったからか、本気で心配そうな顔になる。




「あ…あのさ、私って亜々人の事好きなの…かな？」