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 君が愛しそうな濡れた目で俺の指をねだる。






 俺の胸がときめいて、痛みと共に嬉しさも込み上げて。




 周りの男より背は高めの俺に、小さくて細い君。





 膝を折って跪いて、甘い声や吐息をたまに漏らす可愛。



 
 可愛い。愛しくて仕方がない。




 目を閉じて、初対面のシーンを思い出す。





 ――桜満開の普通でありたきりな暇な入学式の日




 式が終わって指定された教室に入ろうとした俺に、目をキラキラさせて可愛が飛びついて来た。