それでもキミを



それからは、みんなでメアドを交換して家に帰った。


今度はみんなの家の前まで栗原んちの車で送ってもらった。


ほんと、こいつんちって…?



亜紀が降りて、大島が降りて、あたしと栗原が残った。


ステージのこともあって、沈黙。


…とか思ってたのは、あたしだけみたいで。


不意に栗原が口を開いた。


「今日の夜にメールする」


「…へ?」


「…へ?じゃねぇよ」


「…なんで?」


「ちゃんと、アドレス間違ってないか確かめるため、に決まってるだろ。」


「…あぁ…。そういうことぉ…。」


栗原はずっと何か考えてたみたいだったけど、このことだったのかな?