それでもキミを




「……ありが……。…!?」


ち…近い!!


あたしが顔を栗原の方に向けたことで、距離が近くなった…。



その距離。


約6センチ。



ファーストキスどころか、男子と至近距離になったことすらないあたしには、とんでもなく近い距離であった。



「…何慌ててんの?」


一方の栗原は超冷静。


まるで、こんなん日常茶飯事ですけど。


みたいな。