Maidoll Factory

雨に打たれる事もなく、僕達が自分に危害を加える人間ではないと理解したのか。

メイドールの少女はメンテナンスベッドの上で寝息を立て始める。

こうして見ていると、あどけない年頃の少女そのものだ。

彼女の主は、この寝顔の何が気に入らなかったのか。

この寝顔を見つめていながら、何故彼女を不法投棄しようなどという発想に至ったのか。

こんな愛くるしい少女が傍らに居てくれる事の、何に不満を感じたのか。

メイドールを創造する者として、贔屓目が入っているのではないかと言われれば否定はしない。

どうしてもメイドールの肩を持ってやりたくなってしまうのは事実だ。

だけど…。

メイドールは目を開けた瞬間から、自分を買い取ってくれた相手を生涯、主として慕う。

どんなに冷たくされようとも、どんなに虐げられようとも、彼女達は決して買い取ってくれた主を見限ったりはしない。

最終的に記憶を消され、雨の降りしきる路上に打ち捨てられたとしても…。