高く高く、空へと伸びる軌道エレベーター。

雲を突き抜けて成層圏へと達するあの塔は、遥か宇宙にまで届くのだという。

天空宮の科学の象徴。

あくなき探究心と想像力の結晶によってあの塔は生まれ、この天空宮市市街のシンボルとなった。

魔法と神秘しか知らなかったこの都市の人々が、科学という概念に目覚めてどれだけの月日が流れたのだろう。

最初は反発し合っていた二つの概念…魔法と科学は時間をかけて融合し、この天空宮独自の文化として発展していく。

魔法機関による自動車や路面電車。

魔力と回線を利用したマジカルネット。

監視カメラと結界を併用したセキュリティシステム。

二つの文化が時に手を取り合い、時に競い合う事で、この街は発展を遂げてきた。