お昼ごろ

林さんの車で送ってもらって

寮のドアを開けば、

待ち構えていた彩から、

『志保はいいなぁ。私も、林さんとHがしたいなぁ。』
と言われた。

『ごめんね、お気に入りを喰っちゃって。』

と返事したけど、

彩はそういった事は一切気にしない。

それでも、

『林さんと志保と私で3Pしようよ?』

とまたとんでもない事を言うので、

『私はあんたとはセックスしないわよ、絶対変な性病が移るから』

と言い放った。

林さんとセックスして

私が目標にした事は

3回は関係を持つこと

だった。

私はこうして彩と同じことをしているのに

彩と同様の扱いはされたくなかった。

男は、3回同じ女とセックスすると、

その女に情が沸くらしい。

これも当然ママに教わった知識だった。

私は彼と後日もう一度セックスしたけれど

その時に

『あんたは素直な女だけど、情が深すぎる』

と言われてあっさり振られた。

彩が執着したのが分かる程

いい男だっただけに悔しかったけど

お子様な私にそれ以上打つ手はなかった。



こうして私は、

『道を歩いていたら落とし穴に落っこちてしまいました。』

という様な感じで、

あっさりBitchになった。

彩の様には絶対になりたくないと

思っていたけどなってみたら、

それはそれで面白い。

堕ちていく感覚は

恋に落ちるという表現に似ていて

決して不快ではなかったけど

堕ちるほうが何となく

官能的だと思った。