司さんが聞く。

「ねぇ、あんた達って彼氏いるの?」

私は彼氏がいるので、

はい、と答える。

彼氏についての質問をされたので、

一通りを回答する。

その時の司さんの表情は、

言葉の裏を読もうとしている様な

顔をしていて、

話している私としても

何となくやりづらい。

私は、

この人のこういう所が苦手なのだ。

「彼氏がいる事は分かったわ。で、お客さんとはシないの?」

「おじさん相手にシたくないです。」

「へぇー、本当かしら?」

「しませんよ。そもそも興味ありませんので。」

「いつまで、そんなことが言えるかしら?」

「?」

「まぁいいわ。それで、あんた売春はしないの?」

「え?そんな事、考えた事もありませんよ。」

「ああ、分かった!まだ志保は若すぎるって事ね。」

「私は、売春なんてそれこそ絶対にやりませんよ。」

「あなたも私の歳になれば分かるわよ。」

といって意味深に笑う彼女に、

嫌悪感が沸く。

一緒にしないで欲しかった。




「志保は、香港のお金持ちと付き合えばいいのよ。」

そう言って話に割り込んできたのは梢さんだ。