乾柴烈火 Volatile affections

このラウンジの人間関係の中で、

明らかに浮いていて

嫌われているのは

彩と私だと言う事は明白だ。

その中でも私以上に彩に対しては

みんな思うところがあり、

接客中でも色々な事を言われていたが、

本人が全く介さないから

それが皆の怒りを余計に煽っていて、

そんな心のどこかで

人も世の中も道理も完全に小馬鹿にしている

としか思えない彩の態度を

私はとても気に入っている。

私は幼少の頃から集団行動に馴染めず、

女の子特有のグループ行動に

無理をして合わせるタイプだったが、

やはりどこか浮いた存在で、

深刻ないじめに合った事はないまでも

標的にされる事が多かった。

そんな私と彩の波長が合っているのかは

分からなかったが、

少なくとも私は

彩と友達になってから

この生活が楽しめるようになった。