この話は、

私の人生のそのままを描いた

「小説」だ。

当然誇張もした。

私は、どうしても自分に甘い。

自覚をして、

或いは無自覚に

適当に脚色したが、

あの頃の私の目で見てきた事に対して

脚色をしていない。

それでも私があの頃感じた事も、

今感じている事でさえ、

証明する手立てどこにもない。

いつでも真実は藪の中で、

現状は一瞬で変化し、

気持ちはどこまでも

移ろい続けるものだと思う。

それでなくとも、

お世辞にも賢いとは言えない

私の脳内で処理された記憶や考えを

正しいとはどうしても思えない。