最近は以前にも増して

1人でいる事が多い私が

こうやって連絡をいれるのは

当然、今恋をしているか、

それを期待できる相手だけだ。

今日の私は本当に最悪だけど

こうやってメールをできる相手が

1人だけ居て、その事が私を

どん底にまで落とさなかったことに

心から感謝した。

プライベート携帯の電源は

前の彼氏と別れてから

ずっと切ったまま数ヶ月放置していて

3日前から電源をつけ始めた。

私の現状を心から心配してくれた

優しい会社の同僚が、

とにかく会ってみなよ、

そう薦めてくれたので、

あまり乗り気になれないながらも

会った5日前の出会いが

今の私を助ける人になるのだろう

ということだけ、

出会った瞬間にはっきり分かった。

今の私は確かに

仕事のストレスで弱っていて

それこそどこからみても隙だらけだ。

参りすぎて理性が弱っている可能性は

否めないにしても、

私の本能の声を聞き逃す事はなかった。

メールの送信ボタンを押した後、

失恋をした半年前を思い出した。

これぞ私の生涯で一番の大恋愛だと

太鼓判をおせる程の大恋愛だったのだから

失った傷は深く

まだ血なまぐささが抜けない。

殺意が沸くという感情がどんな事か、

というような、

とても穏やかでない事を教わった

恋愛を失った事自体に未練はない。

ただ、それだけの大恋愛の後で、

新しい恋にのめり込む気力が、

まだ足りない。

周囲からも本当に怖すぎると

本気で引かれてしまうような

私の愛と執念に耐えられる男は

皆無かもしれないなと思い、また

深いため息をつく。

吐き出したため息と

電話がかかってきたのが

同時だったから、

思わず電話を落としそうになった。