お店に勤めてから4ヶ月経った頃には、

私に会いに来るお客さん達も増えていた。

私を好んでくれるのは専ら、

大金持ちでも経営者でも成功者でもなく

当然怪しい人でもなく

優秀な

どこにでもいる普通の駐在員達だった。

この頃にもなれば、

私は普通にお店のホステス達とも

仲良くなっていた。


私は、

日本の高級クラブやラウンジでは

ありえないだろう、

この不思議なお店について、

ある1つの結論が出ていた。

ここは、ママが私たちに与えた、

なんでもありの箱なのだ。

実際には、

ストリップショーも

テキーラを飲みすぎてぶっ倒れて

パンツを丸出しにしながら寝ても

セックスも

お持ち帰りもOK。

売春行為も

ドラッグの取引も

ママが知らなければ多分OK。

そして、擬似恋愛の場所。

水商売という前提の上で、

あとの事はここにいる

一人一人のホステスが持つ

個性とモラルとスキルによって、

何もかもが変わっていく。

ママが何かを強制することは

一切ないから自由だ。

そして自由にしていいよ

という事は何をやらかしてもいいけど

自分で全部責任を取れという事で

海外で暮らしていくのであれば

それはあたりまえの事だった。