「たくぅ…」



教室に忘れた鍵を取って
駐輪場に戻ると


俺の自転車のちょうど横に
見知らぬ女がいた


あれはU女学園の制服だ


なんでこんなとこに…?


寮生の子が
塾に通っているとは思えない


夜で彼女の容姿はよく見えなかったが


風で彼女の髪が流れる


髪はセミロングで
特に着崩していない制服

とても清楚なイメージを俺はもった




彼女は俺に気付かないようだから
俺は気にせず
彼女の背中を軽く押して



「ごめん俺の自転車だから…」



そう言うと


彼女は体をビクンと震わせ


ハッと俺を見るなり
ビックリした顔をし




ズッズッズッ





ゴトッ




走って消えていってしまった…