信号待ち
翔子ちゃんにメールをしてみる


会えたのも
何かの縁だと思うし
これからよろしくね

増井貴皓




家に着いて
携帯を開いてみても
彼女の返事はない



プルプルプルプル…



電話をかけてみる



プルプルプルプルプルプル…



でないか…



「…もしもし」



「あっ
翔子ちゃん!?」



「うん」



「メール見てくれた?」



「うん
返事、ごめん…」



「大丈夫大丈夫
ちゃんと寮着けた?」



「うん…
あの増井くん
K高だよね…?」



「うん、」



「……」



「俺の高校がどうかした?」



「えっと…
っ…紗千って知ってる?
ふじさき…さち」



「あー藤咲?
知ってるよ…
なんで?」



「元気にしてる…かな」



「うん
明るいやつだよな
友達?」



「習い事一緒だったの
会わなくなったから
うん、それだけ…
…ごめんなさい…」



「なんで謝るんだよ!?」



「ごめんっ
今日はありがとう
さようならっ」



ツーツーツー…



一方的に
電話を切られてしまった



んー...