キスより甘く囁いて



「はぁ、やっぱ落ち着く」

「…あんたねぇ」

「お説教なら要らないぜ」


ため息をつく雅には構わず、俺はソファに腰かけた。


こいつ──雅は、俺の幼なじみ。

幼なじみって言ったって、仲睦まじいタイプじゃなくて。

雅は多分俺のこと鬱陶しがってるけど、俺は別にコイツのこと嫌いじゃないし?



だからよくからかいに来るだけ。