軽くスキップしながら私は校門をくぐった
その時
「おいっ!結花!」
誰かに呼び止められた
「あれ…信?」
「何スキップしてんだ………」
信はまだジャージ姿
陸上の練習が終わってそのまま私を追ってきたらしい
「な、何?」
「何お前…化粧してんの?」
信は少し顔をしかめながら私の顔を覗き込む
「え…別に?」
「つーか、結花1人で帰んの?」
信は持っていたタオルで流れる汗を拭う
余分な肉が一切ない身体は、男子の特権
黒く焼けた肌も汗で輝いていた
「そ、そうだけど」
「じゃあ待ってろ。一緒に帰るから」
…………へ?!

