「とりあえず座って」
リビングに入り、正樹さんがソファーを指差した
私は黙ってふかふかのソファーに腰かけた
「コーラでいいかな」
「は、はい」
「なに緊張してんだよ」
正樹さんは笑いながらグラスを運んできた
「ほら、ここおいで」
正樹さんは自分の膝をぽんぽんと叩いた
そこに座れってこと?
「え、えっとぉ…」
「ぷっ。まだまだ照れ屋だなぁ。なら俺がいく」
戸惑っていると正樹さんがドサッと隣に腰をおろした
自然に距離が近くなり、正樹さんの腕が肩に回った
「…何から話すかな」
正樹さんは困ったような表情を向けた
「…何からでもいいです。に、西川さんのこと話してください」
私はこれから話されることが怖くて、声が震えてしまった

