「正樹さんはいつ頃来るの?」



そういえば、詳しく聞いてなかった


私はメールを作成し、送信した



…すると、1分もしないうちに返事がきた



『実はあと15分くらいで着く』



「えええっ!?」


じ、じゅうごふん?!


ってすぐじゃん!!



「うちもついてこ~」


「りっちゃん!楽しんでるでしょー!」



私とりっちゃんは急いで校門まで走った


せっかく汗拭いたのにまたでちゃったよ



「ここにいればわかるよね?」


「まあね」



りっちゃんと2人正樹さんを待つ


車の色とか、聞いておけばよかったな…


私ってほんと肝心なこと聞いてないんだよな…




「…結花?」


ふと後ろから声がして2人で振り向いた


「…信?」


そこには黒い部活Tシャツを着た信が立っていた



あのプール以来、初めて会った


「陸上部は午後まであるんだっけー?大変ねー」


りっちゃんは苦笑いしながら、うちらはまだいいほうだね、と私に笑いかけた



そういえばりっちゃんには告白のこと言ってなかった



そもそも言っていいのかわからなかった


「2人で何してんの?迎え待ち?」



信の質問にりっちゃんはニヤリと笑った



「そうねー…。正確には結花の迎え待ち…かしら?」


「り、りっちゃん!」



りっちゃんの言葉にピクリと信の肩が揺れた




「…なるほどな。なら、俺も見させてもらうよ」