てか、この状況をどうにかしないと…… あたしは、助けを求めようと回りを見渡すが、みんな見て見ぬふりをして誰ひとり助けようとしてくれない。男達もそれをいいことに、あたしの腕を引っ張って外に連れだそうとしたそのとき、 「こいつ俺のだから返して。」 聞いたことのある声と共に、体が後ろに引っ張られた。 「おい、お前だれだよ!!!」 案の定、突然現れた男にキレるナンパ男達。 でも、当の本人は平然と男達を見下ろしている。 その目は今まで見てきた中で、一番冷たくて鋭かった。