「えっと、つまりね、あたしたちが付き合い始めたのが、高校1年の夏休み明けからで、2年にあがるまでは順調だったんだけど、あたしと巧が付き合ってることが親にばれてすっごく反対されたのよ…。当時、あたしにも巧にも婚約者がいたから、反対されるのはわかってたんだけどね。それで、あたし1ヶ月外出禁止になっちゃて、そしたら、巧があたしの家まで来てくれて、うちの親に頭下げながら『百合子さんを僕にください。』って言ってくれたの。そのときは、すごく嬉しかったなぁ〜」
百合子先輩は、そう言うと隣で寝ている巧先輩を愛しそうに見ていた。
その姿に自然に頬を緩めていると、いきなり百合子先輩が真剣な顔になって、あたしの方に振り向いた。
