「……………」 「笑ったやんな?今」 「……………」 「ちょっとやけど俺見たし!!!」 「……笑った?」 「おぉっ!!!」 確かに、確かに今笑った気がした。 しかも自然に、なんの違和感もなく。 完璧に心を閉ざしたはずだった。 あの日から。 白虎や家族、紫織以外には絶対笑わない私が。 今、 「笑った」 「だからそう言ってるやん」 夕日で彼の髪はキラキラ輝いている。 それがとても綺麗で。 魅力的だった。 .