金髪のストレート、着崩した制服。 ただ、それだけなのに。 同じ匂いがする。 「?」 後ろ姿をずっと見ていると、急に黒澤くんは振り向く。 目が合い、誰にも気付かれないように手を振られ。 「ゆい?行くで?」 「あ、うん」 私は振り返さないで紫織の元まで走る。 だって深く関わりたくない。 男も女も興味ない。 過去が、私を縛り付ける。 .