空港の外にはベンツと一台の単車。

気を使ってくれたのか、今日は全員特攻服を着てなくて。






「ゆいー!!!今日は飲もうなぁーっ!!!」


「紫織っ…」






ベンツの後部座席から顔を出したのは紫織。

窓から出した手にはビニール袋。

その中にはたくさんのお酒。




よく見れば英寿くんと雄大くんも私に向かって手を振っている。







「さ、乗って下さい」







あの頃より大人びた龍。

身長も私より大きくなって、喧嘩も私の次に強くなった。



皆、私の大切な仲間。







「うん」







家族といれなくなったのは寂しい。

それに後悔がたくさんある。



でも、前に進まなきゃ。

皆と一緒に。









「行こっか」








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