「調子乗るなや、いつか潰す」 ギャル軍団の横を通り過ぎる時に囁かれた言葉。 もう、傷付く心もない。 「どうぞ、お好きに」 無表情にそう告げ、少し先にいる紫織の後を着いていく。 階段を降りる寸前にガンッ!!!と壁を蹴る音が聞こえたけど、そんなの怖くない。 ただ、足痛くないのかな、と思っただけ。 「ゆい、帰りどっか寄らへん?」 「ん?いいよ」 「じゃあ決まりーっ」 私の手を引いて、紫織は歩き出す。 やっぱり紫織といると素直に笑顔になれる。 親友は紫織だけでいい。 .