『そっか、』





悲しく笑い、雄大くんは巻き終わった包帯をくくる。

私はなんだか目を見れなくて。



ただ自分の腕を見つめていた。







『制服を見る限り、桜川中学?』


『、はい』


『知らんヤツに犯されたん?』






はい、とホットココアを渡されて私はそれを受け取る。

そしてゆっくり口をつけた。






知らない人、確かに知らない人だった。



でも、







『………友達が、連れてきたんです』


『友達?』


『彼女の好きやった人が、うちの事好きやったらしくて』


『うん』


『それで怒って、でも普通に接しられてたから…うち気づかへんかって』


『うん』






視界が歪む。

涙が溢れる。







心が、痛い。








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