「ここ重要!!!赤ペンで書けよ!!!」 トントン、黒板を叩く先生の言う通り赤ペンで書き写す。 続きを書きためにシャーペンに持ち変えた時、 「あれ?」 隣から小さく声が聞こえた。 「?」 なんとなく視界を変えて黒澤くんを見ると、なにやらゴソゴソしている。 更にはペンケースの中身を全部出して一本一本確かめていて。 …もしかして赤ペン忘れた? あまりにもワタワタしているので、ペンケースからもう一本赤ペンを取り出し、 「はい」 彼に声を掛けた。 .