「ごめんごめん、タバコ売ってるコンビニ少なくて」


「そんなん下の奴らに買わせたらええやん」


「いいの、別に」






一台の黒塗りベンツ。

フロントガラスには白虎連合最高幹部にしか与えられないステッカーが貼ってある。

そのベンツの助手席に乗ったままの総長に軽く笑い、後部座席を開けた。






「おー、ゆいお帰りっ」


「ただいま」


「タバコ買ってきてくれたけ?」


「うん、はい」


「さんきゅーっ」






運転席に座り、赤の特攻服を着たやたらテンションの高い金髪の男。


白虎連合副総長、森高雄大(もりたかゆうだい)





「ゆい、高校楽しいか?」


「普通かな」


「ふーん」






そして先程軽く紹介した、黒髪に切れ長の目。

助手席に座り、白の特攻服を羽織るのは。



我等が総長、和泉英寿(いずみえいじ)







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